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2011/01/31

売掛とは?

代金を後で受け取ることを前提に商品やサービスを販売すること。
お金のやりとりを、一般的な受発注のプロセスを含めて説明する。

例:
メーカーA社(商品を売る側)
小売店B社(商品を仕入れる側)

1.【小売店B社】:小売店B社は小売(一般消費者に商品を販売する)のため、ある商品を仕入れることとした。
2.【小売店B社】:いくつかのメーカーを比較検討した結果、メーカーA社と取引をすることにした。
3.【小売店B社】:商品を仕入れるため、メーカーA社に商品の見積書の提出を依頼した。


4.【メーカーA社】:小売店B社からの要望に応じ、見積書を提出する。
5.【メーカーA社】:見積書には「商品到着後、月末締め翌月末支払」と、注文が成立した場合の、支払い方法等についても記載した。


6.【小売店B社】:見積書を受け取った小売店B社は見積書の内容を確認し、該当商品をメーカーA社に注文する。(発注)

7.【メーカーA社】:小売店B社より注文を受け、商品を小売店B社の手元に届ける準備を開始する。(受注)
8.【メーカーA社】:商品の準備が完了し、その商品を発送する。


9.【小売店B社】商品がメーカーA社から到着する。(納品)
10.【小売店B社】:届いた商品を検査し、中身に問題がないことを確認する。(検品、検収)
11.【小売店B社】:商品に問題がないことが分かったので、その旨をメーカーA社に伝える。


12.【メーカーA社】:納品が完了し、商品にも問題がないことが分かったので請求書を発行する。
13.【メーカーA社】:請求書には合計金額と、支払先の銀行口座を記載した。
14.【メーカーA社】:発行した請求書を小売店B社に送る。


15.【小売店B社】:メーカA社より請求書が届く。
16.【小売店B社】:請求書に記載されている金額を、あらかじめ決められた日、指定された銀行口座に振り込む。(支払い)


17.【メーカーA社】:小売店B社からの入金を確認した。

企業間の取引、特に取引金額大きな額となる取引では、ごく普通に行われている取引方法。
「企業間の取引とはいえ商品の売買で現金を渡した上での取引でなく、何故こんなお金のやり取りをするのか?」との疑問については、以下が答えになると思う。

例えば、数千万円もする商品を仕入れたとする。
その代金を現金で用意し、手渡しするというのはセキュリティ上問題があると考えないだろうか。

なぜならば、数千万もの現金を持ち歩かなければならないからだ。

ただ、売掛はお互いがお互いを信頼できるからこそできるのであって、信頼できない相手との取引には使えない。
商品受け取り後の「後払い」となるからである。

さて、売掛を信頼できる相手だけに限定して行うとしても、それだけでは不十分である。
信頼できる相手でも、支払ってくれないことがある。

倒産してしまうなど不測の事態のことである。

売掛を恒常的に行う場合、リスクに対する備えが必要である。
本質的には売掛に一切応じないのが正しいが、応ぜざるを得ない場合、
営業上においてもリスクを回避する手だてをあらかじめ講じておくのが正しい。

リスクを回避するために一番簡単な方法は、SAGAWA B2B決済サービスなど、企業間の売掛決済を利用するのが一般的である。

尚、売掛は一般的に使われる用語ではあるが、会計用語であり、「売掛金」となると、簿記上の勘定科目である。

一般的な営業の現場では、
「請求書払い」「後払い」「締め支払い」「サイト支払い」「サイト」「xx日サイトの請求書払い」
「掛買い(かげがい」「掛け(かけ)」「掛売り(かけうり)」
といった表現をされることがあるが、全て同じ事を表している。

全くの余談だが、映画やドラマ等で「ブツ」のやり取りにアタッシェケース(アタッシュケース)に詰めた数千万~数億の現金を使う。
こんな多額の現金を持ち歩くのはリスクがあるが、こうせざるを得ない2つの理由がある。
理由1.取引相手が信頼できないので、「後払い」にできない。
理由2.銀行口座で代金をやり取りをすると、その履歴が残り「アシがつく」
これは「売掛にできない取引」なのである。